ようやく寒さも和らぎ、春の訪れを感じられる季節になりましたね。
コロナもだいぶ落ち着いてきた感じがあり、お花見などの外出を検討している方も多いのではないでしょうか?
ではさっそく!
本日は前回記事の予告通り、
シンカリオンZの小説「ヤマノテ・クライシス」を読んだ感想!(後編)
をお届けしたいと思います!
ご存じかとは思いますが、今回も引き続きストーリーのネタバレ満載な内容です!
せっかくお越し頂いたのに寂しい限りですが、購入して読もうとお考えの方はここで画面をバシッと閉じて下さいね!
5日目 (2022/10/19)
仲間達が寝静まった地下室にて、まだ寝ていないシンとアブト。
シンの適合率低下の原因は「世界中の謎を解き明かす」という夢を諦めようとしているためと薄々感づいている様子です。
チームシンカリオンのリーダーである自分がいなくなったら日本の平和が脅かされるのではと葛藤を繰り返すシンに対し、アブトは厳しい表情で諭します。
『「お前に、夢を我慢してまでシンカリオンZに乗り続けてほしいとは誰も思わない。オレも含めて、超進化研究所のみんながそう思うだろう』
「それってさ…、自分勝手に夢に突き進んでるってことだよな?そんなの、夢を叶えるために武力で地球を制圧しようとしてるジャモンやコウレンと変わらないんじゃないか」
「違うな」
真っ先にアブトが否定する。』
小説シンカリオンZ「ヤマノテ・クライシス」233-234pより抜粋 石橋大助先生
翌朝、チームシンカリオンは円陣を組んで気合を入れ直します。
夜通しでアブトが考えた作戦は、山手線を囲むようにぐるりとシンカリオンZを配置し、シンカリオンZを奪われてしまった運転士も中央迎撃システム内で指示を出すという、まさに総力戦とも言える内容でした。
『アブトが提案した、都内各地で待ち構えてジャモンをおびき寄せる作戦。それに賛同したシンたちは、さっそく出発準備に取りかかった。
(中略)
タイジュが乗るE7アズサは、上野恩賜公園。ナガラとシマカゼが乗るN700Sヒダは、東京タワー。ギンガが乗る500オオサカカンジョウは、渋谷スクランブル交差点。ヤマカサが乗る800ソニックは、池袋サンシャインシティ。そしてアブトが乗るダークシンカリオンアブソリュートは、東京駅丸の内駅前広場。
それぞれ、捕縛フィールド内に配備された。』
小説シンカリオンZ「ヤマノテ・クライシス」242-244pより抜粋 石橋大助先生
上野恩賜公園に現れたジャモンに対しチームシンカリオンが一丸となってジャモンと戦いますが、その力はすさまじく、一人、また一人と敗北を重ねていってしまいます…。
最後のシンカリオンZとなったアブトは自分の命を張ってでもジャモンを止めようとしますが、それを見たシンは必死で叫ぶのでした。
『「お前に万が一のことがあったら…、辛いのはオレなんだぞ!!」
「シン…」
「それに、まだあるだろ。あのシンカリオンZが!」
「あのシンカリオンZって…!だが、お前はー」
シンは握りしめていたZギアを、アブトに向かって見せつけた。そこに表示された適合率の数値が89.1%、89.2%と徐々に上がっているではないか。
(中略)
「アブト、オレ、もう大丈夫だから」』
小説シンカリオンZ「ヤマノテ・クライシス」264-265pより抜粋 石橋大助先生
シンの適合率を信じ、いったん大宮支部へ引き返すことを決めたアブト達。
しかし帰還する先で待機しているハヤト達もまた、結晶化したアズサを前に苦しんでいるのでした。
『「ハヤト君…」
背後で浮遊するシャショットが話しかける。ハヤトが振り向くと、アキタ、ツラヌキ、セイリュウもいた。
「このままでいいのか?」(アキタ)
「…俺たちがキトラルザスと戦っていた時から3年も経っているんだ。適合率だって前ほど高くない。足手まといになるかもしれない…」(ハヤト)
(中略)
とはいえ、いざ目の前で、こうしてアズサや結晶化された人々が消えかかっているという事実を目の当たりにすると、自分自身の選択はこれでよかったのだろうかとハヤトは考えてしまう。』
小説シンカリオンZ「ヤマノテ・クライシス」270-271pより抜粋 石橋大助先生
『アルファエックスの運転室に入った瞬間、シンの全身がパイロットスーツに包まれる。
適合率は既に95%を超えている。未知のシンカリオンZであるアルファエックスを運転できると思うと、ワクワクして胸の高鳴りが止まらない。』
小説シンカリオンZ「ヤマノテ・クライシス」276pより抜粋 石橋大助先生
いよいよ最終決戦!
シンの乗るシンカリオンZアルファエックスに加え、アブトの乗るダークシンカリオンアブソリュートも最新の「ナイトモード」へと進化!
勢いに乗る2人はジャモンを追い詰めますが、コウレンの命を賭したジャモンのパワーアップにより再び形勢逆転を許してしまいます。
しかしそこに突如、現れたのはなんと…!
『「そうだよ!諦めたら列車は終着駅までたどり着けない!」』
シンとアブトは耳を疑った。
ハヤトの声だったからだ。
「チェンジ!シンカリオン!」
速杉ハヤトのE5はやぶさMkⅡがついにやってきたのだ。』
小説シンカリオンZ「ヤマノテ・クライシス」288pより抜粋 石橋大助先生
3人のシンカリオン運転士の活躍によりついにジャモンとコウレンは倒され、東京に再び平和が戻ります。
そして勝利の余韻に浸る間もなく、シンたちは結晶化されたアユやアズサの元へ急ぐのでした…。
6日目 (2022/10/20)
激闘の翌日、大宮支部の待機室。
チームシンカリオンのメンバーがシンの遅れた誕生日を祝おうとケーキを用意してくれていました。
シンはその場で適合率の件で皆に迷惑をかけた事を謝ろうとしますが、その瞬間にとある動画がアップされます。
『「みんな、お待たせー!いや、お待たせしすぎたのかもしれません!」
アズサが、ノリノリでポーズを決めながら、軽快に話し始める。東京駅丸の内のあの赤いレンガの駅舎をバックに、ハヤト、アキタ、ツラヌキ、セイリュウが立っている。皆、一様にに恥ずかしそうな顔をしていた。
「最新ゴープロをゲットしたJCが、さっそくイルミネーションの前で踊ってみた。イ~ン東京丸の内!それじゃ、行っくよ~!」』
(中略)
何だか、謝るような雰囲気ではなくなってしまった。このタイミングで流れるこの動画に、もしかしたらーと、シンは思う。
ここは謝るよりもっとふさわしい言葉がある。そう思い直したシンは動画を楽しむ一堂に、
「あのさ!」
と、声をかけた。
「みんな、本当にありがとう!」
その顔は、満面の笑みに満ちていた。
小説シンカリオンZ「ヤマノテ・クライシス」318-320pより抜粋 石橋大助先生
おわりに
以上、2回の記事に渡りシンカリオン小説「ヤマノテ・クライシス」の感想を書かせて頂きました!
久しぶりとなる登場人物も多かったですが、いちファンから見てもその言動に大きな不自然さなどもなく、シンカリオンとシンカリオンZの良いところをギュ~ッと凝縮した満足な一冊に仕上がっていると思います!
総じて確実に言えることは、この作品はスピンオフではなく、正当なシンカリオンZの続編だということ。
シンカリオン3期はまだまだ先の話かもしれませんが、もしそれが実現されたならば「流れ」としてこの小説は読んで置く必要性があると確信します!
それではまた新たなシンカリ情報が入る日までしばらくお別れです…。
お読み頂きありがとうございました!
©プロジェクト シンカリオン・JR-HECWK/超進化研究所・TBS
©プロジェクト シンカリオン・JR-HECWK/超進化研究所Z・TX
ありがとうございましたm(__)m 小説も、ブログも面白かったです。
無印のメンバーが大人になっていって、シンカリオンから離れていってしまうのがすごく寂しいのですが、最後に変わらない面もあるのが見えて、ちょっと救われました。(アズサはやはり偉大!)
私は単純に、これアニメで観たいなって思ったのですが、「小説だからできたこと、映像化は難しい」と思われますか…なるほど、そうかもしれませんね。
私はアニメのときから表面的にしか見てないので、ネコパパさんの深い読解力にいつも感心しつつ、違う側面からも楽しめて感謝しています(^^)
紅さん、コメントありがとうございます!
ここまでのオールスターぶりだと声優さんが集まらないと思うんですよね…。でも紙媒体ならその辺ほぼ問題ないと思うので、今度は子供用に漫画でも出ないかな〜なんて期待してます。
早く続報きてほしいですね!
コメントに返信くださってたんですねΣ(・□・;)(今でも……今更気づきました…失礼しました)
ああ、声優さん問題でしたか! 私「中の人はいない」感覚なので、わかってませんでした(^▽^;)
ハリポタの原作で好きだったシーンが映画に入ってなかったり、大好きな某漫画の一番泣いたシーンが、アニメ化されたときにすごくサラッと流されてて何にも感動しなくてガッカリしたことがあるので、そういうことかと解釈していました。(まあ、それもあるんでしょうけど)
漫画は良いですね! やはりシンカリオンは子ども向けのホビアニ、カッコいい変形シーンをビジュアルで見てなんぼですよ!
長々失礼しました。
お忙しいのにすぐに返信いただいていて、ありがとうございましたm(__)m
おめでとうございます(?) でも確かに無印の終盤は色々と謎だらけで終わっちゃいましたからね。
今回で伏線回収なるか?!(笑)
あれだけの伏線回収となると、相当なボリュームの脚本が必要になりそうですよね。今回のショートノベルのように、1つずつゆっくり解凍していくという線もあり得るのではと思います(^^)
シンカリオン公式サイトで、ショートノベルの「復活のカイレン」が掲載されているようですね。そちらの感想と、プラレールで遊んだ感想も是非‼
ロクサンさん、コメントありがとうございます!
もちろん書かせて頂きます!カイレン様の復活…この日のために当ブログは存続したのですから(笑)